誰も手を貸してくれない。

いつものように散歩に出かけました。移動距離でポイントがもらえるスマホのアプリを見つけて、ひたすらまっすぐ歩きました。歩数ポイントの時は迂回する歩道橋も使って距離を稼いでいました。三つ目の歩道橋の階段のところでで人が座っているのが見えました。酔っ払いだと思って見過ごそうとしたら、頭にけがをしているのが見えました。牛乳パックが傍にあったのも角が潰れていたので転んだのだと分かりました。かなり老齢の方みたいだったのですぐに手を貸そうとしたのですが、立ち上がる事も出来ない様なので困ってしまいました。

大声で話しかけているのに、通行人はただ避けていくだけで手を貸してくれません。そこへ大学生らしい男性が二人、こちらを見ながら歩いて来ました。どうせ助けてくれないとは思いましたが、声をかけてみました。すると二人ともすぐに老人を担いでくれ、歩道橋の下まで運んでくれたのです。二人にお礼を言うと、「いいんです、助けが必要なら任せて下さい」と答えてくれました。二人はそのまま学校のほうへ歩いて行き、私はすぐ近くだという家まで老人を送って行きました。いい人達が来てくれて良かったですねと言うと、老人は「あんな若い人が親切にしてくれた」呟いていました。なんだか老人を助けた事より、大学生の爽やかさが残る出来事でした。